
あなたは今、子育てに悩んでいませんか?「なぜ言うことを聞かないんだろう」「どうして学校に行きたがらないんだろう」と、毎日が戦いのように感じていませんか?
私もかつては、子育てが「ただただ苦しい」と感じる日々を送っていました。しかし今では、不登校だった息子との関係は驚くほど改善し、子育てを「楽しい」と感じられるようになりました。
この記事では、私自身が不登校の子を持つ親として経験した葛藤と、そこから見つけた気づきをお伝えします。あなたがいま感じている苦しみは、実は子育てに真剣に向き合っている証拠なのです。
1. 悩む親ほど素晴らしい—自分を責めるのをやめていい理由
「もっと良い親になれたら」「自分の子育てが間違っているのではないか」
子育てに悩む親の多くが、自分を責め続けています。私もその一人でした。息子が不登校になったとき、「なぜ学校に行けないのか理由を言え」と迫り、妹に暴力をふるう息子に対して自分も暴力的になっていました。
正解がわからないまま、祖父母世代の「厳しく育てるべき」という古い考え方や、会社の同僚、友人からの様々なアドバイスの間で揺れ動き、どこに助けを求めればいいのかさえわからない状態でした。
しかし、考えてみてください。
悩むということは、それだけ子育てに真剣だということ。
子育てを「なんとなく」こなしている親は悩みません。悩みが深ければ深いほど、あなたは子どもの未来を真剣に考えているのです。
私がペアレント・トレーニングを受講して最初に学んだことは、「完璧な親などいない」ということでした。誰もが試行錯誤しながら親として成長していくのです。自分を責めるエネルギーを、わが子との関係改善に向けるだけで、状況は大きく変わり始めます。
2. 「できたシール」が教えてくれた驚きの変化
息子が小学3年生のとき、彼はいつも不機嫌で、妹に八つ当たりすることが日常でした。そんな時、スクールカウンセラーからもらったアドバイスで「できたシール」を始めました。
「できたシール」の方法:
- 毎晩、その日子どもができた「良いこと」を一緒に振り返る
- 「朝ちゃんと起きられた」「おはようが言えた」など、些細なことも含める
- 「良いこと」の数だけ、カレンダー状に作った方眼紙にカラフルなシールを貼る
最初は半信半疑でしたが、驚くべきことに、この取り組みを始めて約1ヶ月後、荒れに荒れていた息子に変化が訪れました。一気に穏やかになる日があったのです。もちろん、すべてが完璧に良くなったわけではありません。元に戻ったり、少し良くなったりを繰り返しながらも、明らかな変化が見えました。
なぜこれが効果的だったのでしょうか?
子どもは本来、認められたい、褒められたいという欲求を持っています。「ダメなところ」ばかりに目を向けるのではなく、「できたこと」を一つひとつ認めることで、子どもは「自分はこのままでいいんだ」と自己肯定感を高めていくのです。
3. 子どもの行動の裏側に気づくとき、関係は変わり始める
「子どもが言うことを聞かない」「乱暴な行動をする」—そうした行動に親はつい怒りますが、それは真の解決にはなりません。
ペアレント・トレーニングで学んだ最も大きな気づきは、どんなに悪く見える子どもの行動にも理由があり、その行動に寄り添うことで、徐々に改善していくということでした。
子どもの「悪い行い」に見える行動の裏には:
- 親の注目を引きたい
- ストレスが溜まっている
- 自分の気持ちをうまく表現できない
- 環境が合っていない
などの理由があることがほとんどです。問題は子ども自身ではなく、子どもを取り巻く環境にあることが多いのです。
私は子どもの言動にイライラしても、そのイライラを子どもにぶつけても何も良いことはないと自分に言い聞かせるようになりました。まずは子どもの主張を一旦受け止め、その上で「パパはこう思うよ」と「こうあるべき」という事実としてではなく、「個人的な感想」として伝えるスタイルに変えたのです。
その結果、それまで上下関係のようだった親子関係が、徐々にフラットな関係に変わっていきました。子どもの主張をただ否定するのではなく、なぜそう考えたのかを聞き、一度は子どもの主張を聴いてから議論を進めるようになったのです。
4. 「学校に行くのが当たり前」という思い込みから自由になる
子育てで苦しむ多くの親が「学校に行かせなければならない」「勉強ができなければならない」という思い込みに縛られています。私もそうでした。
しかし、教育に関するボランティア団体に参加したり、様々なセミナーに参加したり、先進的な教育を実践している学校を見学するなかで、私の考えは180度変わりました。
今の学校教育は、すべての子どもの可能性を引き出せるものになっていません。
静かに授業を聞いて、テストで良い点を取れるような子どもには合っていますが、そうでないタイプの子どもも大勢います。そのようなタイプの子どもにとって、学校は必ずしも快適な場所ではないのです。
私は「学校に行かせることを目標にしない」という考え方に転換しました。イヤイヤながらに学校で勉強しても身につかないうえに、子どもは学ぶことが苦行だと刷り込まれてしまうからです。
代わりに、子どもには自分自身で考える能力があり、必要になったら必要なことを自分から学ぼうとすると信じ、その時が来るまで、子どもがエネルギーを貯められるように見守ることを大切にするようになりました。
今思えば、息子が不登校という形で意思表示してくれたからこそ、私自身が成長できたのです。不登校は「問題」ではなく、新たな気づきへの入り口だったのです。
5. 子どもを変えるのではなく、親が変わることで起こる奇跡
多くの親が「子どもをどう変えるか」に焦点を当てていますが、実は「親である自分がどう変わるか」が鍵なのです。
私がペアレント・トレーニングと「できたシール」を通じて気づいたことは、親の接し方が変わると、子どもの行動も自然と変わるということでした。
ある日、私は息子に「お前はなぜ学校に行けないんだ!」と迫る代わりに、「学校に行けなくて辛いね。どんな気持ち?」と聞いてみました。すると息子は少しずつ自分の気持ちを話し始めたのです。
子どもを変えようとする代わりに、自分の対応を変えるというシンプルな転換が、親子関係を根本から変えていきました。
具体的な変化の例:
- 命令口調から質問口調へ:「片付けなさい!」→「この部屋、どうしたら片付けられると思う?」
- 否定から傾聴へ:「そんなことをしてはダメ!」→「どうしてそうしたかったの?聞かせてくれる?」
- 一方的な指示から一緒に考えるへ:「こうすべき」→「どうしたらいいと思う?パパの考えも聞きたい?」
このような対話の変化は、時には思うようにいかないこともあります。私も今でも子どもの言動にカッとなってしまうことがあります。でも、完璧を目指すのではなく、少しずつ変わっていく姿勢が大切なのです。

子育ての苦しさが「楽しさ」に変わるとき
「ただただ苦しい」と感じていた私の子育ては、今では「楽しい」に変わりました。自分を変えることで、子どもも変わり、家族全体が幸せになれることを実感しています。
もし今、子育てに悩み、苦しんでいるなら、それはあなたが素晴らしい親だという証拠です。完璧を目指さず、今日からできる小さな変化を始めてみませんか?
- 今日一日、子どもの「できたこと」を3つ見つけて伝えてみる
- 子どもの言動に腹が立っても、3秒数えてから反応する
- 「〜しなさい」という言葉を使わず、一日過ごしてみる
子育ての答えは、外にあるのではなく、あなたと子どもの関係の中にあります。自分を責め続けるのをやめて、子どもとともに成長する喜びを感じてください。
あなたは、十分頑張っています。そして、その頑張りは必ず実を結びます。
自分への呼びかけを共有します。